墨荘堂ブログ

夏バテの内臓のつかれと打鍼

特定の場所に痛みがあるわけではないけれど、ここ2週間くらいの急激な暑さに体がバテて、内臓が疲れていて睡眠も少なく、体がスッキリしない日々が続いているということで来院されました。

システムはやはりエネルギー産生に関係する三焦・心包システムに問題があり、食欲も低下し、腹部のガスも多いということで、打鍼をメインに治療しました。

まず心包・三焦システムを調整し、無分流の打鍼で骨盤底のリークを塞いだ後、按腹の分肺・分肋の術で胸郭を広げ内臓のスペースを作りました。これで起きていただくと「首肩もスッキリし、お腹が温まっています。」ということで20分ほどで終了しました。

2018-07-13 | Posted in 墨荘堂ブログ, 治験報告No Comments » 

 

書痙の鍼灸治療2

字を書くときの手指のこわばりと手指をコントロールできないということで来院されました。字を書こうとすると上腕部に力が入ってしまいうまく書けない。西洋医学の薬は何も飲んでいないということでした。

 この方の全身の状態は心包・三焦システム、中焦の異常で、初回は上腕部の緊張を取るために四花副、外三関、上曲を使いました。さらに董氏鍼法の四花中、五虎一、中白、下白などのツボを使いました。

初回で上腕部の緊張は取れましたが、2〜3日しか効果がないということでした。その後、4回目で早く書こうとすると母指と示指に力が入ってしまうということで、同様の治療後書いていただくと、字のサンプルからは分かりませんが、ごく普通の筆記状態となっており、力もコントロールもできるし違和感もないということで治療を終了しました。

ここまで順調な回復というのは、薬を飲んでいないということしか考えられません。他に治療中の方も薬をやめた方は順調に回服されています。

ご参考までに字のサンプルを載せておきます。

書痙_04

 

 

 

 

 

過去の治験はこちら 書痙の治療 1

2018-05-29 | Posted in 墨荘堂ブログ, 治験報告No Comments » 

 

鍼灸で声をメンテナンスする

自分の車を所有していればメンテナンスに時間やお金をかける人は多いと思います。でも自分の体はどうでしょうか?いわゆる健康診断は発見の手段であり、メンテナンスとは言えません。これだけ考えても西洋医学にはいかにメンテナンスの実行方法がないかを実感します。

演奏者という人達は才能や練習など当たり前、本番でいかに最高のパフォーマンスを発揮するかと言う事を考えているはずです。

特に声楽、声を仕事にしている人達は自分の体が楽器ですから、わずかな不調もパフォーマンスに影響を与えます。この手の施術はどうしても本番直前などになることが多く、それが悩みの種です。

【症例1】

4日前に発熱し咳、痰が出て鼻声、鼻の奥が重い。今日声楽関係のオーディションがあるが、治りますか?という依頼でした。

システムは心包・三焦。頬部の細絡刺絡、打鍼、駟馬、馬金水などを使用し鼻声は治癒。その後伺った話ではオーディションも無事参加できたとのこと。

【症例2】

鼻声、咳、咽が痛み声がかすれる。この方も近日中にオーディションを受けると言うことでした。

診察するとシステムは奇経(太衝・合谷、通里・陥谷)、喘咳点、印堂、馬金水を使い、打鍼と少商からの刺絡、肩髃、臂臑に灸で声がかすれなくなり、終了しました。

【症例3】

近日中にデモテープを作りたいが、頸~後頭部が痛み、後鼻漏もあり、声が出にくく、返らない(裏声か?)。

第1診、診察するとシステムは心包・三焦。頬部の細絡刺絡、打鍼、駟馬、工枢、金枢などを使用し、足千金、足五金を加えた。

第2診、後頭部の後ろが詰まっている。前回ほどではないが、鼻水が少し後ろに流れている。

システムも同じで前回同様の治療をしました。

声を出して見てもらえますかと尋ねると、しばらく歌ってから「ああっ、高音が出るようになり、声が返るようになりました。」というので治療を終了しました

2018-05-09 | Posted in 墨荘堂ブログ, 治験報告No Comments » 

 

春バテによる風邪と鍼灸

今年は暖かくなるのが早く、GWを前にすでに6月下旬の気温らしいですが、身体には夏の体と冬の体があり、お彼岸を前後して徐々にシステムを変換していくようです。今年のように暑くなるのが早まったり、寒暖の差が厳しいと、体が変化について行けず体力のない人はいろいろと不具合を起こしてきます。

こういう時はじっくり睡眠をとって無理しないことが一番ですが、忙しい方にとってはそんな時間もないようです。今回の症例は4/5頃に風邪をひいて一度寝込んでいた方の例です。

寝込むほどの風邪でしたが、養生する時間も取れず、海外から戻り、一週間後の昨日から胃腸の調子も悪く(下痢している)、咳と吐き気があり、熱は来院された時38.2℃でした。で明日にはイベントがあって1日休めないというなかなかに無理なご注文。

脈を見ると、まさに風邪の見本のような肺経の数脈でしたが、システムは心包・三焦でしたので、心包・三焦システムを整えて、喘咳点、分金、人宗、木穴、風池、安枢、火枢、重仙、重子などを使いました。

治療を終えると体が軽くなり、咳、吐きけも収まっているようということでしたので、くれぐれも無理はしないようお願いして治療を終えました。

その後、お母様より連絡があり、翌日のイベントは無事に終わりその後も寝込むこともなく元気でやっておりますとのことでした。

自分が悪くなった時のことを思い出してみても、病院での点滴でこうはうまくいかないのではないでしょうか?春バテの症状を引きずっている方は、GW中に鍼灸でメンテナンスをしていただいて、夏に備えていただきたいと思いました。

 

2018-04-30 | Posted in 墨荘堂ブログ, 治験報告No Comments » 

 

ヘルペスは鍼灸が早くて楽

1か月前から疲れが溜まっていて、右脇や腹部に発疹が出てきたので、医者にいったところ帯状疱疹だと診断されて、バルトレックスを1日6錠処方された。

以前薬で治した時に痒くてたまらなかったので、鍼で痒くならずに治りますか?と聞かれたので、ステロイドは飲んでますか?と尋ねると、バルトレックスだけ処方されているということでした。バルトレックスは第2世代の抗ウイルス薬で、ステロイドは使っていないようでしたので、やってみましょうということで、治療を開始しました。

ヘルペスはとにかく患部と患部に分布する神経が出ている背中の神経根部が治療点になりますので、発疹のところと背中の至陽、霊台の付近から刺絡をして、鍼をしました。

写真は左から初診、2診目、3診目となっています。初診の2日後に2診、2診の8日後に3診で痛みも取れて、痒さもないということでした。3診の9日後に4診で、感覚はほとんど感じない、見た目もわずかに残っている程度でしたのでこれで終了しました。

患者さんとしては神経痛も出なかったし、痒くもならなかったので嬉しいとおっしゃっておられました。

ヘルペスIMG_04

2017-12-12 | Posted in 墨荘堂ブログ, 治験報告No Comments » 

 

打鍼による腹部と腰の治療

打鍼は腹部の円柱形の空間を整えることによって、諸症状を治療してゆくものです。

今回は一週間前から嘔吐し、胃腸の具合が悪く、腰・足のつけ根に違和感があり、咳が出るという患者さんの症例です。このような訴えは腹部の円柱形空間を整えることによって一度に解決することができます。

触診してみると胃の中央より少し上(上脘付近)が硬く左の鼠蹊部は力がありません。

このような場合まず臍より下に打鍼をして、胃の上方を軽く何度か叩き、左の鼠蹊部を力が出るように確認しながら、胃を按腹して持ち上げます。このままだと持ち上げた胃が肺を圧迫して余計咳き込むので、分肋や分肺という按腹を用いて胸郭を広げ胃が収まる空間を作ります。

治療後状態を伺うと、全て取れているということでしたので、これで治療を終わりました。

2017-11-18 | Posted in 墨荘堂ブログ, 治験報告No Comments » 

 

鍼灸による出産後の骨盤調整

 分娩の最終段階で左右の坐骨結節が広がるのは、仙骨が前傾(うなずき運動)し、坐骨結節が広がるからです。これによって骨盤内の臓器も下垂し出産も促進されるわけです。

 本来は出産後それらの位置関係は元に戻るのですが、分娩時のトラブルなどでひどい場合は臓器が開口部の方へ下垂したまま体外に出てしまう臓器脱がおきます。また軽い場合は骨盤の違和感などが生じる場合もあります。

今回は出産後の骨盤の違和感を打鍼によって調整した例です。

 昨今はマタニティ整体などの名称で、特化した施術を見かけるようになりましたが、このような調整は鍼灸でも打鍼によって行うことができます。それはもともと打鍼が産婆や按腹の技術と同じところから発生してきたためです。

 2か月ほど前に予定日当日に出産された患者さんで、陣痛が来てから2時間半ほどで生まれ、安産だったそうです。産後しばらくしてから、仙骨のまん中が痛み違和感があるということで、立位のまま腹部で仙骨が調整される位置を探ると、水道の付近に反応がありそこに金鍼で浅く打鍼をし、念のため腹力の低い左側の維道、五枢付近に刺さない振動だけの打鍼をし、大転子付近にも金鍼で浅く打鍼をしました。

治療が終わって立っていただくと、「痛みは無くなりました。」ということで終了いたしました。

2017-10-22 | Posted in 墨荘堂ブログ, 治験報告No Comments » 

 

妊娠中の咳と副鼻腔炎

第二子を妊娠し、元々喘息があったが、5か月め位から咳がひどくなり、咳をすると尿が漏れるという状況でした。医師からは妊娠しているので、咳止めは出せないと言われたので来院されました。

6か月に入って、副鼻腔炎から鼻水が黄色く、頬の辺りが痛いということでしたので、安胎の灸(三陰交)に加えて頬の細絡からの刺絡や喘咳点を使用しました。

4診目には朝まで起きずに眠れるようになり、5診目には咳も治まってきて、夜中も目が覚めずに眠れたということでした。

その後逆子の治療を1回行い、予定日ちょうどに本番の陣痛が始まってから2時間半で3,242kgの男の子を無事に出産されました。

2017-09-26 | Posted in 墨荘堂ブログ, 治験報告No Comments » 

 

首の治療では改善しないめまいの鍼灸治療

 めまいは西洋医学的には耳から生じるめまい(メニエール病、前庭神経炎、突発性難聴、聴神経腫瘍など)や脳から生じるめまい(脳卒中(脳梗塞、脳出血)、椎骨脳底動脈循環不全、てんかん、良性発作性頭位変換性めまい)がほとんどなので、通常は凝っている首の筋肉を緩めたり、頭部の循環を改善すれば良くなります。

 老人に多い起立性低血圧によるめまいは別の原因ですが、稀に心因性のめまいの方がおりこのような方は、首中心の治療では良くなりません。また、このような方は全身が華奢で首も細く、あまり強い刺激を加えられるとだるくなったりする方が多いようです。

 以下の症例の方は、立っているとふらつくということで最初来院されました。

 初診時に脈診をすると「心」が弱かった(この傾向は以降も同じです)ため、董氏鍼方の通関、通山などを使いました。これでめまいはしなくなったということでしたので、その日は終了しましたが、1ヶ月後に「動いている時は起きないが、自宅でソファなどで休んでいるとフラフラし始める」と言われて再度来院されました。

 以降は無分流打鍼と董氏鍼方の其黄、名黄、天黄、正会などを使い、全2回で安静時のめまいもなくなりましたので治療終了としました。

2017-02-11 | Posted in 治験報告No Comments » 

 

ハイリスク妊娠の鍼灸による妊娠管理

  ハイリスク妊娠の合併症には様々なものがありますが、今回ご紹介するのは緑内障です。当初は緑内障が確定したということで、緑内障の治療を始めていました。眼圧は13~14、左に若干の視野狭窄があり、目が疲れると頭痛がするという状態でした。

  1か月後に妊娠が判明し、眼科医から妊娠が進行すると目の状態が悪くなるかもしれないということで、諸々相談した結果、目の治療と妊娠管理を同時にしていきましょうということになりました。

  妊娠管理の具体的方法は、井穴刺絡による循環の維持と三陰交の施灸をメインにして、つわりや逆子はその都度対応しました。つわりは董氏鍼法で2回ほど、逆子はそれほどでもなかったため、1回で解消しています。心配されていた眼の治療は、攢竹の刺絡と眼球灸で対応しました。治療間隔は月1回のペースで8回ほどでした。

以下許可を頂きましたので、ご本人のメールを紹介いたします。

ご報告

  予定日をちょうど2週間前倒し、◯月/29朝に2252gの男の子を出産しました。母子共に健康です。◯月/28の23:00頃におしるしがあり、軽い生理痛のようなものが断続的にありました。夜半にかけて痛みが強くなり、間隔も10分を切っていたので、◯月/29早朝5:30に入院しました。

入院時は子宮口3cm、子供の頭はかなり下がっていたそうです。陣痛室で2時間ほど過ごす間に7cm→最大になったかと思われます。

  どうしても出したい感じが我慢できず、7:30に分娩台に乗り、7:40に2回程度のいきみで産まれてしまいました。子供が小さめというのもあると思いますが、助産師さんが驚くほどのスピード出産でした。会陰の傷も小さく、体力もそれほど消耗せず、安産だったと思います。

  定期的に関先生に診ていただいたお陰だと思います。本当にありがとうございます。最後に眼のことですが、このような経過でしたので、そもそも目に負担もかかってない気がします。視野についても出産前となんら変わりなく保っています。

2017-01-10 | Posted in 治験報告No Comments » 

 

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