好酸球性副鼻腔炎の鍼灸治療

好酸球性副鼻腔炎は、両側の鼻の中に多発性の鼻茸ができ、手術をしてもすぐに再発する難治性の慢性副鼻腔炎と言われています。ステロイドを内服すると軽快する特徴がありますが、ステロイドを長期間服用することは避けた方が良いとされているので、難治という訳です。

 はっきりした原因はわかっていませんが、最近になり鼻、気管、肺すべてに関連する全身性の呼吸器疾患であり、鼻だけの病気ではないのではないかと考えらえています。こういう疾患は西洋医学は苦戦することが多いですね。 

 難治というのはあくまで西洋医学から見た視点での考えですから、伝統医学で難治でないことは十分に考えられます。

【症例】

 8年前に手術したが再発し、黄色の膿が出て、匂いが感じられない。X年10月に来院。X年2月の検査では好酸球数が11.1(正常値は0〜6.0)最初は炎症を取るために顔面の細絡から刺絡、他は打鍼で対応。2回目から重い感じが減りスッキリする。5診まで同様の治療。
 炎症が落ちついてきたため6診からは打鍼と董氏奇穴の足駟馬、分金、馬金水などを追加使用しています。
 好酸球数はX+1年2月以降は6台で推移しているため、症状が現れた時だけ治療しています。

  このように難治という名前がつくと暗い気持ちになりますが、伝統医学では必ずしもそうでないものもたくさんありますので、本当の意味でのセカンドオピニオンを探していただきたいと思います。

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