肩凝り解消で思わぬ被害

 2016年2月10日に放送されたNHKクローズアップ現代の「肩凝り解消で思わぬ被害!?」は最近、慢性の肩こり・腰痛でマッサージや整体、リラクゼーション等の施術での健康被害が全国で相次いでいることを取り上げていました。
 特に重篤なケースでは、脊髄損傷や肋骨骨折といったものが増えているからのようです。番組では、整体やリラクゼーションなどには国家資格が存在しないため基礎的知識が足りない人でも施術ができること、接骨院なども規制緩和で店舗が拡大し、技量不足の施術者の増加を招いていること、などが報告されていました。
 番組の論調としては 手技による被害から我が身を守るにはどうすればいいのかということであり、思った通りそこには保険で行われている医療サービスの被害は含まれていませんでした。これでは視聴者の中には、医療以外による身体に触れる他のサービスは、やめた方がいいと誤解する人もいるのではないでしょうか?放送料を徴収している報道としては、一部の医師による被害もあることも考慮して欲しいと思われるので、そのような症例を紹介します。
【症例】
 元々肩凝りがひどかったが、昨年末に指圧に行ったところ、いつもと違う術者に施術され、その後、肩の痛みや腕のだるさが出現したので、整形外科を受診した。
ひととおり検査して投薬されたが、当初の肩の痛みや腕のだるさは改善しなかった。(レントゲンやMRIなどでは筋や腱の異常は発見できないためよくこういうことは起こる)
 整形外科医に質問しても、骨などに異常はないので様子を見るようにという指示ばかりで、指圧してからこうなったとか、症状が出るまでの経緯もろくに聞かれることはなかった。
 それでも症状を訴えると「とにかく物を持つな、無理すると腕が麻痺する」と言われ、仕事続けられるのかなぁと、もの凄く不安になってしまい、来院された。
今回は診断より心包・三焦システムと打鍼っで全体の疎通経絡のベースを作り、霊骨、大白、上白、七虎、肩中などの董氏奇穴と活法で調整しました。
 終了後には問題の症状は軽減しており、翌日には以下のメールをいただいた。「右肩から腕にかけての一番辛かった症状が消えて本当に、精神的に凄く助かりました。」

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